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薩摩剣八郎画廊

薩摩剣八郎氏直筆の水彩画です。氏の個性あふれるタッチをお楽しみください。

※著作権の都合上画像の無断転載等はご遠慮願います。

「生家から見た風景」

私が子供の頃、家の周囲は丘陵地帯がつづき、湧水がさらさら音をたてて流れていた。山間をぬうようにのびている段々畑には、ミカン園や桃畑が点在し、気候は温暖で水清く空気がうまい。
しかし、久しぶりに帰った鹿児島の田舎には、政府の減反政策のあおりを受け、かつての面影はない。狭いながらも人手の行き届いた畑やたんぼは、雑草が蔓延しほったらかしだ。おふくろが嫁を横目でにらみながらいう。
「昔はよかったぞ。今の若い者はだめじゃ。野良仕事をせんから」
皮肉をいう、元気なおふくろだった。
そのおふくろも今年(平成15年)3月、89歳で天寿を全うした。

画:薩摩剣八郎


「感謝」

「ゴジラ」の特殊撮影は想像以上に時間がかかる。ほんの数秒の場面に何時間も待つ。そんなときには、汗まみれ埃だらけになって忙しく走り回っているスタッフの仕事ぶりを絵に描くことにしている。
この絵は、東宝自慢の大プールでの撮影のひとこま。ゴジラのスーツメーション(陸用)を背負って飛び込んだまではよかったが、自分の力では起き上がることができない。溺れかけてバタバタもがいていると、スタッフが必死になって助けてくれた。
スタッフへの感謝の気持をいつまでも忘れまい、そんな思いで描いた。

画:薩摩剣八郎


「ゴジラの嘆き」

1984年の「ゴジラ」以来、必ず絵筆を持つことにしている。この絵は、ゴジラを引き受けて4作目の「ゴジラVSモスラ」のもの。映画は大ヒットし、大いに気をよくした。
絵の方はずっと日の目を見なかったが、今回、はからずも出番が回って来た。一番喜んでいるのは『ゴジラ』だと思う。ただし、条件付だ。
「わし(映画)の結末は、戦い終えて悠々と故郷の南太平洋に凱旋していく後姿が一番じゃ。」
「ご安心ください。その後、あなたの希望通りになっています。」
てなわけで「外見」に了解してもらった。描いた「中身」としては非常にうれしい。

画:薩摩剣八郎


「菜種畑に憩う父」

私は鹿児島生まれだが、親父は背がスラッとしていて目元口元キリッとして、なかなかの二枚目だった。曲がったことが嫌いで短気もので通っていた。おふくろは『ぶげんしゃ(金持ちの家)に嫁にいけばよかった』と嘆いていたものだが、それは親父の元気な頃で、この絵の頃は病弱ですっかりおとなしくなっていた。病気の原因は、満州事変で敵に肺を狙撃され、貫通したあとに”カビ”がはえて呼吸困難に陥るという奇病が出て、昭和50年6月16日亡くなった。病院に駆けつけたが、時遅く、生まれて初めて大声をあげて泣いた。

画:薩摩剣八郎


「幻想」

人間は極限状態に追い込まれると、思わぬパワーが出るときがある。ゴジラの中がそうだ。土壇場で必死になってゴジラを操る。喉がカラカラに乾き、脱水症状に陥って身動きできなくなる。
無性に水がほしくなる。それでも、意地を貫き通し、演技する。
外界の音が徐々に聞こえなくなると、視界に幽玄の湖(うみ)が現れてくる。青く静まりかえった美しい湖。突然、噴水が吹き上がる。湖はコンクリートジャングルに囲まれた都心のオアシスにも見えるし、逆にすると霊峰富士の雪解けにも見える。それは、ほんのわずかな幻影だが・・・

画:薩摩剣八郎


「ブルーバックと鶴」

私はブルーバックを見るたびに、故郷の鶴を思い出す。ブルーバックとは、映画で合成場面などを撮影するために作ったブルーの壁、または幕のこと。鶴は毎年決まった時期に我が故郷、鹿児島県出水に渡来してくる。『まったく奇特なこっじゃ鶴は!毎年毎年飽きもせず何千キロも、よう飛んで来るわい』子供心に不思議に思い感心したものだ。今でこそ、国の保護を受けて人間と共存しているが、以前は乱獲されたり、また太平洋戦争中は戦闘機のプロペラに巻き込まれて絶滅寸前に陥ったという。いずれにせよ、ブルーバックと鶴は良く似合う

画:薩摩剣八郎


「ゴジラ教教祖」

最近のゴジラは元気がない。なんたって松井ゴジラが本家ゴジラを凌駕しているからだ。立場が完全に逆転してしまった。
平成ゴジラ役者として言いたい。「どっちが本家だァー!スタッフをころころ変えすぎる。最低5作品は同じ監督で撮れーっ!」

画:薩摩剣八郎


「元女優 --- 平壌の掃除婦」

画:薩摩剣八郎


「もっと咆えろ!」

画:薩摩剣八郎


「金正日氏別荘の正門」

プルガサリ撮影秘話より

画:薩摩剣八郎


「北朝鮮の娘達」

プルガサリ撮影秘話より

画:薩摩剣八郎


「ガオーッ!中身咆える」

画:薩摩剣八郎


「トンボの構え」

薩摩氏は示現流の使い手としても有名

画:薩摩剣八郎

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